法律相談 Q&A 「住宅情報STYLE関西版」2004年7月7日号より
「住宅情報STYLE関西版」(現在は廃刊、リクルート社)の2004年7月7日号に、上出恭子(当時は大橋)さんと一緒に取材を受け、「弁護士がスッキリ解決 「住まいの法律相談所」として掲載されたものです。
CASE2「フリープランのマンションは解約できないの?」
フリープランのマンションを契約し、間取りも内装も希望どおりに変更。しかしその後、もっと魅力的な物件を見つけてしまった。営業マンに解約を申し出たら、「フリープランなので無理」だって。そんなこと聞いてなかった!!
解約を申し出るタイミングがポイントに
Bさんは、契約時に「フリープランだから解約の制限がある」とは説明されていません。つまり、契約は通常通りだということ。そうなると、たとえフリープランであっても、民法の規定通り、手付金を放棄することで、契約は解除できるはず。
ただ、「手付けの放棄による契約の解除」ができるのは、相手が「契約の履行に着手」するまで。この場合の「契約の履行」とは、Bさんの注文通りの工事を行うこと。工事が完成していれば、手付金を放棄しても解約は難しくなります。どの段階なら解約できるかは、ケースバイケース。どの時点で解約を申し入れたかが争点になるので、形に残るようにしておくとよいでしょう。