前号でもご紹介した、若手弁護士たちが呼びかけ人となり平和や人権の大切さなど日本国憲法に込められたメッセージを伝えようという大阪憲法ミュージカルが5年ぶりに行われました。
今回の「無音のレクイエム」は、昭和初期の大阪千日前を舞台に、活動弁士を夢見る明、作家を目指す貞夫、それを応援する三智子の3人の若者が日米開戦、出征、大阪大空襲に翻弄されていく青春群像を描くものでした。
6月2日~5日の4日間にわたって大阪・京橋の大阪ビジネスパーク(OBP)円形ホールで行われた7公演はすべて400人以上、合計3000人以上の方々に観ていただくことができ、大成功となりました。私も共同代表の一人として、6月3日(金)夜の部の最初にあいさつをさせていただきました。
ご協力、ご観劇くださった皆様、ありがとうございました。
最後に、ミュージカルの中で何度か歌われた「この時代に生まれて」という歌が強く心に残ったので、ご紹介しておきたいと思います。
この時代に生まれて
(作詩・小鉢誠治、作編曲・山下透)
誰もみな 真っ白な心で生まれてくる
そして時代が色をつける
何も知らない素直な思い
信じるしかない道しるべ
この時代に生まれて 夢をみるなと教えられ
この時代に生まれて
死んで来いと背中を押されて
時は今
閉じ込められた灰色の世界
心さえ封じ込められた灰色の世界
いつか僕らが色をつける
声を奪われ銀幕の中
何も聞こえないレクイエム
この時代に生まれて
声を上げずにいるのなら
この時代に生まれた
子供たちに何を誇るのか
国が時代を作るなら
国を作るのは人のはず
青い空にも暗い闇にも
人は時代を変えられる
(弁護士 岩城 穣)