安田ママの子育て奮闘記 ~90周年を迎える保育園にて~

 娘の通っている保育園は、昨年なんと 90周年を迎えました。非常にレトロな雰囲気漂う園舎で、昨年の地震や台風の際にはちょっぴり冷や冷やしたものです。
 そんな歴史ある保育園の節目の年、模擬店・バザーなどが催された秋の「親子ふれあいランド」という保育園の一大イベントに私も実行委員として参加し、エプロンに三角巾を巻いてみかんや焼きそばパンを売りました。
 このイベント、とても楽しいのですが、前準備が大変です。バザーひとつとってみても、各クラスから集まる大量のバザーの品を検品して分類し、一品ずつ値札をつけ、お洋服にはサイズも調べてつけて、とび箱などを利用して展示し、見やすいように色画用紙に手書きでポップのようなものをつけます。お仕事を持っているお母さんたちが少しの合間の時間を見つけて保育園に早く立ち寄り、先生方とともに準備を進めます。
 わたしも僅かながら準備に参加しました。膨大な仕事量に唖然としながらも、普段なかなか交流できないお母さん方とお話ししながら一緒に作業でき、とてもよい機会となりました。
 イベント当日、子どもたちはいつもと違う園の雰囲気に目を見張りながらも、みんなで「さんぽ」を大合唱するほか、輪投げゲームやおもちゃの釣りゲームに興じていました。お母さん方や近所の方々もバザー会場の入り口に列をなし、大盛況となりました。
 わたしの娘も、パパや祖母、叔母とともにこの一大イベントを満喫し、釣りゲームでは一等賞の景品(ミニーちゃんの巾着袋)をあてて喜んでいました。 毎日の仕事と子育ての両立だけで目が回るような忙しさなのに、保育園のイベントにまで時間や労力を割けないという気持ちも最初はなかったわけではありません。それでも思い切ってイベ ントに参加してみると、大変だけど得難い経験もたくさんできました。また、保育園の先生方のご苦労も目の当たりにし、私の普段の生活は先生方の努力と思いやりで支えられているということを改めて感じました。

(弁護士 安田 知央)

(春告鳥第9号 2019.1.1)