欠陥住宅問題で頑張っています

1.全国ネット名古屋大会

 平成29年11月18日~19日、名古屋市内にて、欠陥住宅被害全国連絡協議会(別名:欠陥住宅全国ネット)の第43回名古屋大会が開催されました。春告鳥第4号にて、第40回大阪大会について触れていますので、そちらも読み直していただければ幸いです(過去の春告鳥の記事については、当事務所のホームページから閲覧可能です。)。 今回の大会では、特別講演として、立命館大学の松本克美教授より「民法改正と建築瑕疵責任」とのテーマにてご講演いただきました。改正予定の民法が、今後の建築紛争においてどのような影響を及ぼす可能性があるのかについてご説明いただき、非常に貴重な機会となりました。また、特別企画では、「建築士業務を巡る諸問題」とのテーマにて、パネルディスカッションによる方法で意見が交わされ、建築士の設計業務や監理業務に関する責任の範囲について、どのような法制度が必要であるかが議論されました。そのほか全国各地の「地域ネット」における相談体制について議論を交わしたり、判決事例や和解事例についての報告もあるなど、盛り沢山の充実した大会でした。

2.関西ネットでの活動

 私は、平成29年4月から、「欠陥住宅関西ネット」の事務局の一員として活動を行っています。「欠陥住宅関西ネット」とは、大阪府と奈良県を活動拠点とするNGO団体で建築士と弁護士とが協力しあって、欠陥住宅被害にあわれた方に対する相談・現地調査等の被害救済活動を行ったり、欠陥住宅被害にあわないための予防・啓蒙活動を実施しています。具体的な活動としては、毎月行われる事務局会議をもとに活動方針を決定し、個別相談会を実施したり勉強会や現地見学会を開催するほか、年に数回のシンポジウムも開催しています。

 今年の3月24日(土)には、関西ネット主催で、「マンションの大規模修繕にまつわる諸問題(仮題)」とのテーマにてシンポジウムを開催します。マンションに関する基本的な法律知識やデータを紹介したり、設計コンサルタント会社の方をお招きしてご講演いただく予定です。マンションの管理組合の方や区分所有者の方は、是非ともご参加ください。

(弁護士 稗田 隆史)

(春告鳥第7号 2018.1.1)