桜の季節に

 3月は、卒業式や旅立ちの、ちょっと切ない季節。
 4月は、入学式や新たな門出の、希望と不安が混じり合った季節。
桜は、そんなナイーブな季節に、無垢で楚々とした色合いで寄り添ってくれます。

 世界に目を向けると、ウクライナやガザに続いて、2月28日、アメリカの国際法違反の先制攻撃で、イランでも戦争が始まり、日本も「協力」を要求されています。「台湾有事」を想定した南西諸島の要塞化やミサイル配備も進められています。
 日本も政治的にも経済的にも軍事的にも、無法な「力による支配」にいやおうなく巻き込まれつつあります。戦後80年が経ち、「新たな戦前」が始まっているのではないかという指摘が現実味を帯びてきています。
 そこに2月の衆院選で絶対多数議席を獲得した自民・維新が、憲法9条改正の動きを本格的に始めそうです。
 
日本国憲法第九条
① 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
② 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

 改めて読むと、なんと格調高い文章でしょうか。こんな第9条を持つ日本が、現在の世界で果たすべき役割は何か。優しく咲く桜を観ながら、改めて考えてみたい。

弁護士 岩城 穣
(いわき総合法律事務所メールニュース「春告鳥メール便」(2026年3月26日発行)