ついに、ついに「過労死防止法」が成立!!

2014年6月23日

 通常国会の実質的な最終日である6月20日(金)午後8時過ぎ、参議院本会議で、私たち傍聴者約30人は、待ち望んでいた瞬間を迎えた。「過労死等防止対策推進法案」の採決。議長席の両側にある電光掲示板に数字が出る。「投票総数239、賛成239、反対0」! そう、全会一致、全員賛成なのである。この瞬間、ついに「過労死防止法」が誕生した。

 まだ実感がわかないが、会議場を出ると、家族の会の人たちがみんな泣いている。私たちを叱咤激励しつつ導いて下さった山井和則議員も目を赤くしているのを見て、ようやく実感がわいてきた。過労がたたって入院し、退院したばかりの色部 祐さん(いのちと健康東京センター)と抱き合ったとき、ちょっと泣きそうになった。

 議員会館に戻り、お世話になった議員さんの部屋で、紙コップのビールで乾杯。これまでの人生で数々の乾杯をしてきたが、一番嬉しい乾杯であった。また、これほどビールがおいしいと思ったことはなかった。

 実行委員会の事務局長である私がこんなことを言ってはいけないのだが、本当に法律ができるとは思っていなかった。最初の院内集会から3年8か月、実行委員会の結成総会から2年7か月。ひたすら全力疾走を続けてきたら、本当に法律ができてしまった。よかった、本当によかった。

 もっとも、この法律自体は理念法であり、ただちに世の中から過労死がなくなるわけではない。しかし、国が過労死をなくしていくことを宣言し、4つの過労死防止対策(過労死の調査研究、啓発、相談体制の充実、民間団体の支援)を定め、政府が、過労死遺族の声も聴いて「過労死防止対策大綱」を作り、毎年「過労死白書」を作成して国会と国民に報告し、調査研究の結果必要であると認めたときは法制上・財政上の措置を執るという、大きな仕組みができた意味は、とてつもなく大きい。

 自殺対策基本法の成立に尽力された清水康之さんは、「法律ができた後の方が大変ですよ」とおっしゃっていた。まだその点は実感がわかないが、今はこの歴史的な法律の実現を、じっくりと噛みしめたい。
 ご協力下さったすべての皆様、本当にありがとうございました。

(「いわき弁護士のはばかり日記」No.193 2014年6月23日)