過労死防止基本法の今臨時国会での制定を!──議連世話人会と緊急集会が開かれる

2013年10月19日 

 10/15~17日、過労死防止基本法制定の取り組みで、大きな進展があった。
 10月15日の臨時国会の開会を前に、賛同して下さる議員の中で、「今臨時国会での立法をめざしてはどうか」という積極的な動きがあり、私たち実行委員会はこれに応じて、最大限の取り組みを行うことにした。

 15日から、東京過労死家族の会の皆さんを中心にロビー活動を開始し、16日には、台風26号の強風による交通手段マヒのため遠方組の合流がお昼前になるというアクシデントもあったが、精力的にロビー活動を行った。

 続いて午前9時から、超党派議員連盟の「第2回世話人会」が行なわれ、私たちの「過労死防止基本法案」を基に衆議院法制局が作成した「過労死等防止基本法案(仮称)骨子(案)」が示されるととともに、今国会中の制定をめざして、10月中に各党でこれを検討することが確認された。なお、「過労死等」として「等」をつけたのは、過労死や過労自殺だけでなく、その原因となる過重労働を含めた防止をめざすという趣旨とのことである。

 17日は、早朝8時から、民主党の厚生労働部会に実行委員会メンバーが出席させていただき、基本法の早期制定を訴えた。

 午前11時半からは、私たち実行委員会主催の「過労死防止基本法の今臨時国会での制定を願う緊急集会」が、衆議院第一議員会館地下会議室で行われた。直前の呼びかけにもかかわらず、定員45席の会議室は補助席も満席で立ち見が出、100部用意した資料は大幅に足らず、超党派議員30名、秘書22名、報道各社を含め137名もの参加で、熱気溢れる集会となった。

 集会では、超党派の参加議員から今臨時国会で制定させたいとの決意表明がなされるとともに、参加した過労死遺族らが、基本法の早期制定を強く訴えた。

 議連世話人会、及び緊急集会に参加された議員の皆様、関係者の皆様に、心から感謝する次第である。

 このように、「過労死等防止基本法」は今臨時国会(12月6日まで)で制定が実現する可能性が大きく広がった。
 この動きを確実なものにするため、引き続き「ストップ!過労死 100万人署名」と「ネット署名」、「過労死防止基本法の制定を求める自治体意見書」の採択、そして11月19日の第8回院内集会の成功に、最後の最後まで頑張りたいと思う。
 皆様のご支援、ご協力を心からお願いする次第である。

 ※写真の説明(上から順、敬称略)
  ① 議連世話人会の様子(左から大西健介(民主党)、丸川珠代(自民党)、泉健太(民主党)の各議員)
  ② 同(真ん中より左に輿水恵一(公明党)、高橋千鶴子(共産党)、川田龍平(みんなの党)、玉城デニー(国民の生活が第一)の各議員)。なお、薗浦健太郎議員(自民党)も参加された。なお、手前に積まれているのは、これまでに集まった署名である。
  ③ 緊急集会の様子(発言する川人博弁護士)
  ④ 同(一人を除いて右から、山井和則(民主党)、薗浦健太郎(自民党)、今枝宗一郎(自民党)、高橋千鶴子(共産党)の各議員)。なお、写真には写っていないが、多数の議員の皆様が参加されていたことを付言する。
  ⑤ 同(参加した遺族、マスコミ関係者の皆さん)

「いわき弁護士のはばかり日記」No.141(2013年10月19日)より(一部修正)>