2013年6月8日
6月6日の「ストップ!過労死 過労死基本法制定を実現するつどい」は、昨年11月20日、今年3月7日に続くもので、通算で7回目となるものであった。
参加者は268名と会場はほぼ満席で、「日本でいちばん社員のやる気がある会社」(中経の文庫)などの著書のある山田昭男さん(未来工業株式会社 元代表取締役・現相談役)の記念講演、「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪」(文春新書)の著者で今や「時の人」となっている今野晴貴さん(NPO法人POSSE代表)の特別報告、過労死・過労自殺の遺族や過労疾患で障害者となった方の訴えなど、素晴らしい内容となった。
しかし、それ以上に今回の院内集会で特筆すべきは、「過労死防止基本法」の制定に向けて「議員連盟」が発足する運びになりつつあるということである。
私たちは実行委員会の結成以来、①「100万人署名」や地方議会の意見書採択などによって世論を広げながら、②全政党・全国会議員の賛同による議員立法をめざす、という「2本柱」で活動をしてきた。①の署名は今回のつどいの時点で43万6000筆を超え、また地方議会の意見書も10を超えて広がりつつある。
しかし、立法は国会で行われるのであるから、国会議員の方々の中で、基本法制定に向けた具体的な取り組みが行われない限り、絶対に法律の制定は不可能である。
そこで、私たち実行委員会では、院内集会前の5月28・29日、6月4・5日の4日間、集中的に議員の皆様に要請を行う取り組みを行った。私もこの間東京に滞在して、この要請活動に参加した。私たちの熱意は議員の皆様に伝わり、次々と他の議員を紹介して下さることも多かった。
そして、6月6日の院内集会にはほとんどの政党から28名の議員ご本人と22名の秘書(うち議員の代理14名)が来て下さり、力強いごあいさつを下さった。そして、トップバッターであいさつをされた泉健太議員(民主党)から、「近々、過労死防止基本法制定をめざす超党派の議員連盟が結成される見通しとなった」との報告がなされたのである。
1年半にわたりこの取り組みに関わってきた者として、感無量の瞬間であった。
発足に向けて協議して下さった議員・関係者の皆さんに、心から敬意を表する次第である。
報道によると今国会は6月26日で閉会となり、そこから東京都議選、7月には参院選に突入する。議員連盟が発足して本格的な立法に向けた作業が始まるのは9月以降になると思われるが、昨年12月の総選挙の時と同じく、参院選の立候補者への要請なども行い、また100万人をめざしていっそう署名を広げて、過労死防止基本法の制定を必ず実現したいと、改めて決意を固めている。
※写真(上から)
①会場風景(前方)
②同(後方)
③記念講演をして下さった山田昭男さん
④特別報告をして下さった今野晴貴さん
⑤積み上げられた署名