日弁連「人権大会シンポ」の分科会(自殺問題)に参加してきました

2012年10月8日

 日弁連の「人権大会」は、日弁連の年間の最大行事である。毎年3つの重要テーマでのシンポジウムが、約1年間にわたる周到な準備を経て行なわれる。そのシンポを踏まえて翌日に採択される「大会決議」は、日弁連の権威ある正式な見解として関係機関に送付され、日弁連の歴史に刻まれる。私も2005年、欠陥住宅問題のシンポジウムに関わったことがあるので、その大変さがよくわかる。

 今年の「人権シンポ」で、「自殺問題」が初めてテーマに取り上げられたことから、思い切って佐賀での大会に参加することにした。
 詳細を紹介することはできないが、素晴らしいという言葉に尽きる。芸術作品に近いといっていいくらいだと思った。
 どの報告もパネルディスカッションもよかったが、自殺の名所とされる東尋坊で自殺防止活動を続けてきた茂 幸雄さんの特別報告には涙が出た。私たちの関わる過労自殺の問題では、一人息子を過労死で失った悲しみと過労死防止基本法の制定を訴えた西垣迪世(みちよ)さんの特別報告も、会場に感動を呼んだ。

 シンポの前後や休憩時間に、過労死弁護団と過労死家族の会のメンバーでゼッケンをつけて署名活動を行なったが、たくさんの参加者の皆さんが次々と好意的に署名に応じて下さった。

 終了後、過労死弁護団の若手メンバーたちと佐賀駅近くの焼肉店に「佐賀牛」を食べに行った。各地に「○○牛」のブランドがあるが、初めていただいた「佐賀牛」は柔らかく、舌の上でとろけそうなおいしさであった。

 それと、「農家の嫁」という鹿児島の芋焼酎をいただいたが、これもおいしかった。「農家の嫁」というネーミングがユーモラスでいい。姉妹品が「明るい農村」というのだから、いっそう楽しい。
 ということで、「農家の嫁」に惚れました(笑)。

 なお、第2分科会の決議(強いられた死のない社会をめざし、実効性のある自殺防止対策を求める決議)は予定どおり採択され、既に日弁連のホームページに掲載されている。

「いわき弁護士のはばかり日記」No.95(2012年10月8日)より(一部修正)>