朝日新聞夕刊に連載中の「ニッポン人脈記」の「安全第一」の第10回(2012年3月30日付)に、「過労死 明日はなくそう」と標題で、過労死遺族の闘いと過労死防止基本法の取り組みが紹介された。
夫を過労自殺で亡くし労災申請と会社に対する損害賠償訴訟を闘った、全国過労死家族の会の代表の寺西笑子さん、その寺西さんの「過労死110番」への相談電話を受けた弁護士の岩城 穣(私)、小児科医であった夫を過労自殺で亡くし、行政訴訟で勝訴し民事訴訟も最高裁まで行って和解を勝ち取った、東京家族の会の代表の中原のり子さんの3人が取り上げられている。
「3人とも、笑顔がとてもいいですね」と、何人もの方から言っていただいた。寺西さんと私の写真は、1月21日の大阪・京橋での街頭署名活動の際に、朝日新聞のカメラマンが撮ってくれたもの。中原さんの写真は、3月7日の院内集会後の懇親会でのものだそうだ。
今回の記事が、「過労死 明日はなくそう」という未来志向の標題になっていることと、3人の笑顔の写真を入れてくれたことが、とても嬉しい。
それはきっと、私たちの取り組みが、過労死・過労自殺のない、みんなが笑顔で働ける社会を目指しているからだろう。
この記事を書いてくれた朝日新聞の澤路毅彦記者も、この記事にそのような思いを込めてくれたのではないかという気がする。
「100万人署名」は、ようやく広がり始めたものの、まだ昨日(3月30日)8万人を超えたところである。
また、不透明な国会情勢のもとで、どうすれば立法にまでこぎつけることができるか、悩みは尽きない。
しかし、この笑顔を、ほかならぬ私たち自身が力にして頑張っていきたいし、この記事が、過労死防止基本法の取り組みが広がるきっかけになることを願う。