実行委員会結成後の8か月間を振り返って

    事務局長 弁護士 岩城 穣

1 昨年11月18日、この実行委員会の結成総会(第2回院内集会)が行われてから、ほぼ8か月が経ちました。
 結成総会は250人以上が参加、国会議員も代理を含め約20人の参加のもと、①100万人署名の達成と②国会議員への働きかけという2つの柱を決めて、活動が始まりました。
 署名活動が本格的に広がり始めた節目は、今年1月21日に全国6か所で行った一斉街頭署名でした。東京・大阪では「早くおうちにカエル君」の着ぐるみも登場する中、全国で137名が参加し、集まった署名は1400ほどでしたが、この時から足が外に出るようになりました。
 2月末には署名数は5万を突破しました。
 3月2日には、大阪で「ストップ!過労死 大阪のつどい」が92名の参加で行われ、木津川計さんの講演が人気を呼びました(この秋には岩波ブックレットになる予定です。)。

2 3月7日には、熱心に私たちを応援してくれている長尾敬議員が、衆議院厚生労働委員会で、はじめて過労死防止基本法について質問を行いました。
 その日の午後に開かれた「過労死防止基本法の制定を願う集い」(第3回院内集会)には約190名(うち議員・秘書20名)が参加しました。
 4月中旬、署名数は10万を超えました。

3 次の院内集会を、通常国会終盤の6月6日に最大規模で行うことになり、4月下旬以降、衆参の厚生労働委員を中心に、個別の国会議員への要請活動が本格化しました。
 また、5月1日のメーデーをはじめ、各地の様々な会合・イベントで署名を訴えました。
 5月9日には京都で、5月12日には兵庫で地域実行委員会が結成され、独自の活動が始まりました。5月9日、署名数は15万を突破しました。

4 この間のマスコミの皆さんの精力的な報道も、目を見張るものがありました。結成総会の様子をNHKを筆頭にたくさんのマスコミが報道したのをはじめ、いくつもの新聞が過労死問題の連載やインタビュー、コラムを掲載し、またテレビも、院内集会や街頭署名の紹介、過労死の特集を組みました。
 署名数はうなぎ上りに増え、21万5000人に達しました。

5 そのような盛り上がりの中、6月6日の「過労死防止基本法の制定を願う集い」(第4回院内集会)を迎えました。参加者は過去最大の270名以上で、国会議員もほとんどの政党から54人(議員本人27人、代理27人)が参加しました。「たくさんの遺族の声を、たくさんの議員に届ける」という目標が達成されました。また、集会の途中で、代表団が小宮山洋子厚生労働大臣と面談できることになり、約10名の代表団が大臣に直接防止法の制定を訴えました。

6 6・6院内集会後も署名は増え、7月11日現在で、約24万3000となっています。
 また、5月末から働きかけをしていた大阪の高槻市と八尾市の市議会で、全国に先駆けて意見書が採択されました。
 現在、国会は流動的な状況になっていますが、私たちは、どんな情勢のもとでも、基本法制定への粘り強い活動を続けていくことを、改めて確認し合おうではありませんか。

<ストップ!過労死 全国ニュース創刊号(2012年7月14日発行)掲載>