過労死弁護団全国連絡会議が総会で「過労死防止基本法 (案)」と早期制定決議を採択

                    過労死防止基本法制定実行委員会 事務局長 弁護士 岩城 穣

 9月28日・29日の両日、京都市 内のホテルで、過労死弁護団全国連絡 会議の第25回総会が開かれました。参加者は、オブザーバーの過労死家族なども含めると過去最高の120人以上で、幅広い都道府県から、とくに若い弁護士の参加が目立ちました。
 冒頭の川人博幹事長の基調報告の後、過労死防止基本法の制定をめざす取り組みについて、同連絡会議の事務局次 長で、過労死防止基本法制定実行委員 会の事務局長である岩城藤弁護士から、①実行委員会結成後10か月間の活動 の到達点の報告、②同連絡会議作成のた たき台として対外的に公表する「過労 死防止基本法案」の提案、③法案制定に向けた全国の過労死弁護団員の協力の訴え、総会決議「「過労死防止基本法」 制定の早期実現を」の提案がなされました。
 参加者の積極的な発言や意見交換の後、上記のいずれも満場の拍手で採択されました(採択された法案と決議は、実行委員会及び「過労死110番全国 ネットワーク」のホームページでご覧になれます)。採択された決議は、次 のように述べています。

 「これまでに集約された署名数は30万を超え、世論を大きく広げつつある。
 また、国会への働きかけについても、実行委員会の前後を通じて、これまでに4回にわたって「院内集会」を開催し、衆参の厚生労働委員会の委員を中心に、超党派の多くの国会議員とつな がりが広がりつつある。
 国会をめぐる情勢は流動的であるが、当連絡会議は、この「基本法」の重要性と緊急性に鑑み、議員立法など によってこれを早期に制定することを強く訴えるとともに、過労死を無くす基本法を制定しようという一点で、多くの労働団体・市民団体と協同し、署名を更に広げて世論を喚起する運動の 先頭に立っことを、ここに決意するものである。」

 この過労死弁護団総会については、 産経新聞が大きく報道してくれました。
 2日目総会終了後の午後、総会参加の弁護士と防止法実行委員会の約30名が参加して、京都駅前で街頭署名活 動を行いました。横断幕や宣伝カーも用意して元気に訴えたことから、たくさんの人たちが足を止めて署名に応じてくれ、約1時間で342筆が集まりました。

  ストップ!過労死 全国ニュース第3号(2012年10月31日発行)