厳しい暑さが続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
新事務所を開設してから早や4か月が過ぎました。
この8月、日本は戦後70年を迎えます。70年というのは、戦争の体験や記憶のある人たちが70歳代後半から90代になっていることを意味します。
痛苦の経験を経て得た日本国憲法と戦後民主主義は、私たち戦後世代にきちんと承継されているのでしょうか。まさに、そのことが問われる状況がここ数年続いています。「集団的自衛権」の名のもとに自衛隊が地球の裏側にまで行き、他国を守るために戦争に加担できるようにするという、明らかに憲法9条に違反する「安保法制」が、憲法改正をしない「解釈改憲」によって強行されようとしているのがその筆頭です。まさに私たち国民自身が、日本国憲法12条の「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。」という責務を果たすことができるのかが問われています。
「あのときが、再び戦争をする国になる転換点だった」と後世に言うことがないよう、私たちがやれることをやっていこうではありませんか。
(弁護士 岩城 穣)
(春告鳥第2号 2015.8.1発行)